VAddyブログ

- 継続的セキュリティテストへの道 -

企画する自分 vs 実装する自分

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新しい機能を考えるときに、こうしたいとか、ユーザの事を考えてこうすべき、ということを全て出し切らないといけない。出し切った後にどうするかを議論して取捨選択すれば良いのだけど、出し切る前に実装する自分が出てきて、それはどうかなーみたいに思考を止めに入ってくる。そんな悩みをブログ記事にしました。


現在、継続的WebセキュリティテストサービスVAddyを開発運営しています。
VAddyチームは主に、セキュリティ検査のエンジンを作ってるセキュリティエキスパートの佐藤(金床)と、契約などの事務処理やPR、サポートをしている西野とプロジェクトリーダーの私(市川)の3人構成です。
私は全体の方針を決めて設計、Web画面周りの実装、サーバ運用、技術サポート、エバンジェリスト活動(勉強会などで発表)をしています。

現在のVAddyは無料プランのみを提供しており、2015年9月に予定している有料プランのリリースに向けてチーム全員で議論・実装を進めています。
最近自分の中で難しいと感じているのは、自分の立場が複数あるので色々と考慮しなければならず、ある立場の自分が他の立場の自分より強く出すぎることです。

例えば、有料プランでリリース予定の複数人で利用できるチーム機能に関して、まずは色々な組織に対応できるようにしようと企画側の自分が大きく広げて考えます。
同時に実装をする自分が、「待て待て、そこまで複雑なフローは必要なのか? 実装が面倒そう、複雑なコードを入れすぎないようにしておきたい」と考えます。
これによって、ユーザの声をサポートで聞いてる企画側の自分が、「待て待て、企画してる時に実装の細かいところまで考えて案を潰すなよ!」と考えます。

一番大事なのは、一旦は実装の細かい処理を忘れて、ユーザがどのようにしたら使いやすくなるか、喜ぶかを考える事だと思います。
ただ、集中して実装をしている期間は自分はどうしても実装意識が強くなってしまいがちで、なかなか複雑な機能を入れることに躊躇してしまいます。(複雑な機能というよりは、パターンが多すぎるのを共通化して何とかまとめられないかと検討段階から考えてしまいます)
ここで助かるのが、他のチームメンバーの意見です。実装側の話をせずに、こんな風な機能で使い勝手はこうなるよ、対応するケースはこれで、これは対応できないという説明だけします。
それを聞いたチームメンバーがどう反応するかが分かりますし、また別の視点からの意見を貰えます。これが非常に重要で、実装意識が高まってる私を一旦中立な立場に戻してくれます。

とはいえ、完璧な状態にはならず、色々と思考錯誤しながらやっているのが現状です。
特にサポートや勉強会、VAddyミートアップでユーザと話す事が多いので、実際のユーザの顔を思い浮かべてそちらの意識に引っ張られることもあります。
ユーザの要望は様々なので、ご意見はありがたく頂いて常に検討していますが、自分たちのポリシーやサービス哲学にどうしても合わないものもあって、それらは中々取り入れられないのですが、個別のユーザのことを思い浮かべると、どうしてもサービス哲学が薄れてそちらに意識が行きがちです。
これもVAddyは常にどうあるべきかを考えてくれているメンバーからの意見をもらって、中立な立場に戻してもらって考えることができてます。
それと、我々は何をして何をしないかという明確な宣言を出してその意識が薄れないようにもしました。これは対外的にも自分の中の軸をぶれさせないようにするためにも有効でした。

こう考えると、色々な立場の自分が、それぞれ主張しあって、タイミングによって何かが強く出過ぎることがあるのですが、それを他のメンバーと共有することでうまく中立に戻せてる気がします。完璧にはできてませんが。

でも、今まで受託案件を多くこなしてきた私としては、このように複数の立場の自分が入れ替わりながらサービス開発をしているのが新鮮で楽しいです。
一番異なる点は、受託であれば複雑な仕様があったとしても発注側が明確な理由を持ってどうしてもやりたいと言えばやりますし、それを実装すれば私にも対価が支払われます。
サービス開発の難しいところは、とりあえずやってみたい、やったほうが良いかもと思ってがんばって実装しても、それが必ずしも対価になって返ってくる保証がないところです。
保証がないので、この機能を追加したらユーザが喜びそうとか、機能も50%作り込み様子をみて進めるとか、色々と手探りでやってます。

こういった悩みって自社サービスを開発しているところだとあると思うのですが、どうなんでしょうか。色々とそういった知見を共有できたら良いなと思います。
少人数チームのサービス開発あるある勉強会があると良いなと思いました!

サービス開発は楽しいですし、テンション上がることも多いです。
それとは別に、淡々とやっていく自分も必要で、日々考えてまじめにコツコツやってます。


写真提供「フリー写真素材ぱくたそ
写真は私ではありませんw